工場・倉庫で雨漏りが発生し、
「雨がやむと雨漏りが止まるため、放置しても大丈夫か?」
「すぐに大掛かりな修理は難しいから、自分で対策はできないか?」
「雨漏りを止めるにあたって、どんな工事を提案されるの?」

といった疑問をお持ちではないでしょうか。

雨漏りは、工場・倉庫で最も多い不具合の一つです。
多くは台風や豪雨などがきっかけで発覚しますが、
工場・倉庫作業を中断し、コストをかけて修理しなければならない、
修理にかかる期間が見えづらいことから、
対応を後回しにしてしまいがちなのも事実です。

本記事では、雨漏りにお困りの工場・倉庫修繕ご担当者様向けに
・雨漏りを放置した場合のリスク
・雨漏りで考えられる原因
・雨漏りの対策方法

について、詳しく解説していきます。

放置は危険!工場・倉庫の雨漏りによる被害5つ

工場・倉庫において雨漏りは様々な被害をもたらします。
おもな被害としては5つ挙げられます。

【雨漏り被害①】商品・在庫の水濡れ

大量の在庫

工場・倉庫雨漏りにおける代表的な被害です。

商品や、製造用の材料・原料が水濡れしてしまうと、商品が販売できなくなる可能性があります。
在庫が大量の場合は、水濡れしない場所に即座に移動することが難しく、被害が大きくなりがちです。

【雨漏り被害②】機械・設備の水濡れによる故障

工場の精密機械

工場・倉庫で稼働する機械・設備は、多くの場合水に弱く、水濡れによりショートし故障する可能性があります。

精密な機械では、故障修理の費用が高額になりますし、何より修理が終わるまでの間、使用することができません。

製造ラインがストップすれば、当然納期の遅れが発生しますので、会社の信用問題にも関わります。

【雨漏り被害③】漏電や、漏電火災

漏電

雨漏りによって配線が濡れると漏電による機械の故障の危険があります。
漏電による放電が原因となり周囲の可燃物に引火すると、火災という最悪の事態におちいりかねません。

また、濡れた配線に従業員が触れることで感電するリスクもあり、人的被害につながることも。

電気配線は屋根裏等、見えづらい場所にある場合が多いため、雨漏りの発見が遅れることが多いです。
定期的な建物メンテナンスによる、予防・早期発見が重要になります。

【雨漏り被害④】カビの発生

カビ

雨漏りで工場・倉庫の建材が湿った状態が続くと、カビが大量発生し、衛生環境が著しく悪化します。
商品に混入すれば、異物混入で信用問題に発展します。

また、カビはアレルギーの原因物質となるため、従業員に健康被害を及ぼすこともあります。

【雨漏り被害⑤】建物への直接被害

雨漏りなどでボロボロになった天井

雨漏りを放置していると、建材の腐食が加速度的に進み、さらに雨漏り箇所を増やす…という悪循環となります。
早期の対策を行わなければ、結果的に修理費用が高額に膨れ上がる可能性があります。

工場・倉庫の雨漏りで考えられる原因

工場・倉庫の屋根材として多くで使用されている、折板屋根(金属屋根)・波形スレート屋根での主な雨漏り原因は以下のとおりです。

折板屋根(金属屋根)の場合

①フックボルトのサビによる腐食・ゆるみ・抜け

フックボルトのサビ

折板屋根の固定に使われているフックボルトは、サビが発生しやすいです。サビが進行すると腐食により隙間が生じ、雨水が入り込みます。

②屋根材のサビによる穴あき

折板屋根自体は比較的サビに強い素材ですが、フックボルトからの貰い錆や経年の腐食により穴が開くこともあります。

③屋根材のひずみ・浮き

折板屋根は、経年による金属素材の収縮・膨張や、強風・地震などの振動によりゆがみを生じることがあります。
ゆがみにより隙間ができると雨水の浸入経路となります。

波形スレート屋根の場合

①フックボルトのサビによる腐食・ゆるみ・抜け

波形スレートのフックボルトの抜け

波形スレートは、長年風雨にさらされることにより、スレートを固定しているフックボルトにサビが発生します。サビの腐食が進行すると隙間を生じ雨水が進入します。
また、強風や振動などで、フックボルトに徐々にゆるみや抜けが発生し、その隙間から雨漏りすることもあります。
工場設備で内部クレーンや重機を使用している場合は、建物の揺れが大きくゆるみ・抜けが発生しやすいです。

②屋根材のひび割れ・ゆがみ

①のサビにより、フックボルトが肥大化すると、波形スレートにひび割れが生じることもあります。
また、フックボルトのゆるみと強風が重なることで、ひび割れやゆがみの原因となることもあります。

工場・倉庫の雨漏り対策方法

「応急処置」はあくまで業者の修理までの一時しのぎ!

雨漏りは、何よりもまず専門業者に原因の調査・修理を依頼することが大切です。

雨漏りが発生するということは、建物全体の劣化が進行している可能性が高いです。
そのため、費用や手間を考えて自分で雨漏りを修理しようとすると、
・雨漏りを完全には防ぎきれず、建物全体の劣化がさらに進行し、修繕費用が高額になる
・雨漏りの原因を特定できず、雨漏り被害が拡大する
・滑落などの事故につながる

ことにつながり、かえって状況を悪化させることにもなります。

梅雨や台風時期などで修理依頼が殺到し、対応が当分先になるなどで、やむを得ない場合のみ、応急処置を検討することになります。

ただし、大前提として、慣れていない人が屋根の上で作業することは賢明ではありません。
屋根工事中の事故で最も多いのが転落事故で、プロであっても命の危険性を伴います。そのため、参考先のページにある注意を守って、十分に安全に配慮してください。

▼ 参考ページ
応急処置を行う際の注意・方法は以下の記事で詳しく解説しています。

※折板屋根(金属屋根)の応急処置に絞った内容となります。
 波形スレート屋根は、踏み抜きによる転落事故のリスクがあり大変危険ですので、屋根に上っての応急処置は絶対に行わないでください。

防水塗装工法

防水塗装工法

既存の屋根を洗浄し、傷んだフックボルトの交換・防水処理を行ったうえで、防水塗料で保護コーティングします。

既存の屋根はそのままのため、産業廃棄物を最小限に抑えることができることと、新しい屋根材も不要なので、コストを抑えることができます。

塗料は保護のほか、遮熱性などの機能性を持つものも多くありますので、屋根の防水メンテナンスと同時に、暑さ・熱中症対策などを同時に行うことができるのもメリットです。

メリット・工事中も工場・倉庫が稼働できる
・他工法と比べ工期が短く、コストがかからない傾向がある
デメリット・雨天時は施工ができない
・屋根の傷みがひどい場合は塗装できないことがある

重ね葺き工法(カバー工法)

重ね葺き工法(カバー工法)

既存の屋根材の上に、新しい屋根材を施工する方法です。
既存屋根をはがさずに工事を行うため、屋根の撤去費用・廃材処理費用が掛からない分、葺き替え工法よりはコストを抑えられます。
また、屋根が二重となるため、断熱・遮音性が向上します。

メリット・工事中も工場・倉庫が稼働できる
・葺き替えよりも工期が短い
デメリット・施工にかかる初期費用はやや高い傾向にある
・耐震基準がクリアできない場合が多い

葺き替え工法

葺き替え工法

既存の屋根を撤去して、新しい屋根材を施工する方法です。
屋根は新品同様となるため、防水効果は高くなりますが、工事中は工場・倉庫の稼働をストップしなければならないため、あまり選択されません。

メリット・野地板や防水シートの交換も可能
・新品となるため、高い防水効果が期待できる
デメリット・工事中、工場・倉庫の稼働をストップしなければならない
・アスベストを含有するスレート屋根は、飛散リスクがある

雨漏り修理業者への依頼の流れ

工場・倉庫の雨漏り修理工事は、まずは現場調査を行い、実際の症状を確認した上でお見積り・ご提案の流れとなるのが基本です。

・雨漏りの発生個所・原因
・既存の屋根の劣化状況
・修理が必要な面積

などによって、提案内容が変わるためです。
まずは、雨漏りの専門業者に問い合わせを行い、現場調査日を設定しましょう。

問い合わせの際は下記の情報を準備しておくとスムーズです。
・工場の築年数
・屋根の種類(波型スレート・折板屋根)
・前回の塗装履歴
・平面図、立面図の有無

まとめ

雨漏りは工場・倉庫の稼働、従業員にとって重大な被害の原因となります。
共通して言えることは、雨漏りは建物の定期的なメンテナンスによる予防と、発生時の早期対応(修理)が最も重要だということです。

雨漏りの原因の調査、修繕は専門性の高い内容となりますので、必ず専門業者へ依頼し、適切な処置を行いましょう。

最後に

アステックペイントでは、工場・倉庫の雨漏り・防水対策として、防水塗装工事を承っております。

ボルト・折板屋根のつなぎ目部分に防水補強材を使用しシームレス化。
また、塗膜が屋根材の劣化を防ぐため、屋根を長寿命化する効果もございます。

工場・倉庫の防水・雨漏り、営繕・改修に関してお困りごとがありましたらお気軽にご相談くださいませ。
お問い合わせに関しましては、以下フォームにご入力ください。

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